2004年 04月 18日
成田山車祭
そろそろ山車も勢揃いしているだろうと、巡行路を逆行して市役所に向かう。
16台の山車・屋台が勢揃いしている姿は実に壮観。やがて1台ずつの紹介が始まった。 成田の山車が10台。これは祇園祭で曳かれるものだが、今日は特別に近郊の山車・屋台が6台来ている。天下祭の再来のようだ。 手締めのあとは、総踊りが始まる。佐原囃子に乗っての踊りが良い。昨秋に見に行った佐原のお祭りを思い出す。 もう気分は最高潮。16台全部追っかけたいものだ。 12:00ちょうどに巡行開始。出番を待つ山車が次々と出て来る。 ただ、背の高い山車は昇降型の人形を少し下ろしてスタートする。 出だしは一気に曳かれて、結構なスピードで出てくる。操舵は車輪が動く。あの曲がりくねった参道なので必要なのだろう。 最初からかなりの迫力。お囃子が絶え間なく流れて、山車に乗った人たちも提灯で振りをつけて踊っているのが粋だ。 一台また一台と出てくるのを見ていて飽きない。 すぐに上り坂。2本の綱に曳き手が連なって、掛け声とともに山車を曳く。 坂を登りきればカーブ。こんな所を曳くのは大変なことだ。見ていても力が入るポイント。 電車道と言われる巡行路には古いレンガ橋があって、人形を下ろして天井ギリギリに通って行く。 しかし山車が進むのが早いことに驚く。 さて、新勝寺門前は沿道に溢れるほどの見物人。ここで人形が上げられて、威風堂々と行進が始まる。 参道は狭い。目の前を通る山車の車輪に手が届きそうなくらい。この距離がまた良いのだな。 ここからが坂道。掛け声に合わせないと山車は進まない。果たしてどんな風なのか。 追っかけも大変。道いっぱいに広がった綱に触れるほどの狭い空間を抜ける。 「わっしょい!」の掛け声が一段と大きくなって、クライマックスは近い。 ここが五合目か。坂の傾斜がどれくらいかわかるこの高さ。 向こうに三重塔が見え、その上を飛行機がかすめる。これが成田の風景。 人形山車も良いが、屋台の重厚さもまた凄い迫力。 さて、最後の急勾配は一気に駆け上がる。回りから拍手と大歓声が沸き起こる。 ここは不動堂の前の辻。最高のビューポイントらしく、ここが一番の人だかりだった。 坂を登りきれば、山車はゆったりと進む。手古舞、高張り提灯に導かれて威風堂々。 この緩急の盛り上がりは独特だなぁ。お囃子も緩急の曲を使い分けていて、最高の雰囲気が演出されている。 しかし、これだけ華やかで変化に富んだお祭りとは思わなかった。心底感動した。 今まで行った山車祭は、のどかで地域に密着した素朴さが目立ったが、成田は観光地だけに見せるお祭りのように思う。 山車はこのコースを3周するという。3周目は提灯に明かりが入って、あの坂道を登るのだ。 見てみたいけど一周で良い時間。祇園祭までお預けだな。 最後は開運橋の上から山車を見る。坂道を曳くので、他所にないほど綱が長く伸びている。山車と山車の間隔が空くのはこのせい。 ともかく今まで見た祭りの中でも、最高の部類に入るイベントだった。これだけの山車が出るのは滅多にないだろうが、今日は来て良かった。 帰りのスカイライナーの中、美味しいビールを飲みながら、頭の中では佐原囃子がいつまでも響いていた。
by weekendwalker3
| 2004-04-18 21:08
| 山車祭
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